佐藤佐吉演劇祭2022、参加団体のこれまでとこれからをお伺いし、できれば歴史をアーカイブしていくインタビュー企画"Roots"が始まっております!
今回は、4/5より初日のコンプソンズの劇団員のみなさまへのインタビューです!!
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コンプソンズ
2016年、金子鈴幸・星野花菜里が主宰として明治大学 実験劇場を母体に発足。ある実在の出来事を題材に事件から事件、あるいは現実から虚構を縦横無尽に渡り歩く作風が特徴。速射砲の如く繰り広げられるナンセンスギャグとこじつけによって物語はあくまで物語としての結末を迎える。(公式HPより引用)
大石:インタビュー、全員いらっしゃると思わなくて、緊張してます。
自己紹介をみなさんにしていただいてもよいでしょうか?金子さんからお願いします!
金子:コンプソンズの、普段は作演出をやっているんですけれども、今回の作品では脚本補佐として関わっております、金子鈴幸です。
金田:はい、今作も一応数曲…普段はコンプソンズの楽曲などをちょくちょく作ったり、SNSの広報を担当しています。金田と申します。どうぞよろしくお願いします。
星野:コンプソンズ主宰の星野です。よろしくお願いします。
大宮:普段はコンプソンズで俳優として活動してるんですが、今回は脚本演出(『東京』)と出演もするっていう形で参加してます。大宮二郎です。お願いします。
宝保:普段は俳優として所属してます。今回は脚本演出(『ホットライン』)と出演をさせていただいてます。宝保と申します。よろしくお願いします。
鈴木:鈴木啓佑と申します。よろしくお願いします。コンプソンズでは役者と、あと制作補佐な役割をやっております。今作では出演と、作演(『走光』)をやっております。よろしくお願いいたします。
細井:劇団員の細井じゅんと申します。今回、作演出(『confession』)と出演をしております。よろしくお願いします。
大石:よろしくお願いします。演劇を始めたきっかけを、えーと、作・演出の4名にお伺いしてもいいですか。
大宮:はい。これは…本当の話の方がいいんですか?
一同:(笑)
大石:なるほど。
細井:だとしたら最後にしてよ(笑)
大石:…嘘でも…いい…?
大宮:あ、嘘でもいい。
細井:ほんとに!?
大石:企画としては本当の方がいいんですけど、無理に喋る必要はないんじゃないかと思います。
大宮:なるほど、じゃあ、僕最後で…。
「この3人とヌトミックの額田くんは、みんな同じ中学校だったんです。」
大石:コンプソンズさんは、同じサークルに皆さんいらっしゃったんですか?
宝保:そうですね。明治大学の実験劇場っていうサークルの、卒業公演のメンバーが母体になった劇団ですね。
大石:ここにいる皆さん全員でしょうか?
鈴木:僕と金田は違います。
金田:金子くんと僕は中学の同級生で。なんだかんだ結構ずっとつるんでたんで、もともとコンプソンズの劇団員でもなかったんですけど、ちょびっと旗揚げの前の公演にも出てたりしてて、楽曲も作ってくれってぬるっと関わってたりしてて、そこから気づいたら自分も劇団員の一人としてやってる感じですね。
鈴木:僕がちゃんと関わったのは…あの、入る前に社会人をしてまして。
大学卒業して社会人してる時に、その主宰の金子に「今度演劇やるから、でけえインパクトのあるやつが欲しい」って言われて。その時演劇とか、あんまり見たこともなかったし、もちろん出たこともなかったんですけど、普通に「いいよ」って言って。
で、最初にコンプソンズに出させていただいて、そこから2年ぐらい経って、正式に加入したって感じですね。社会人やめてすぐに、コンプソンズが拾ってくれたって感じです。
大石:なるほど。このあと、演劇をやってたきっかけを作演出の4名にお伺いするんですが、鈴木さんは…それ以前はコンプソンズ出るまでは1回も演劇に関わったことはなかったんですか?
鈴木:そうですね。
大石:どんな学生さんだったんですか?
鈴木:ちょっと話がずれるんですけど、中学の同級生にヌトミック主宰の額田っていう人がいまして、その人がいろいろバンドとかやってるので、それの手伝いというか、それに関わったりしてて、ってことはありましたね。
大石:みなさん中学も東京ですか。
金田:この3人(金子・金田・鈴木)とヌトミックの額田くんは、みんな同じ中学校だったんです。
大石:すごい!
金田:で僕が額田くんとバンドを組んでいて、変な三角形みたいな、よくわかんない感じの
つながりになってて(笑)
大石:すごい。みなさんにも演劇を始めたきっかけをお伺いしてもいいですか?
宝保:演劇を始めたきっかけは…6歳の時に小学校の先生が始めた地域サークルのような児童劇団があって、そこで幼なじみが入団したのをきっかけに一緒に入って、始めました。
そこから中学高校もずっと演劇部で、大学も演劇サークル(実験劇場)に。
細井:僕はそれこそ大学の同期が実験劇場に入ってて、そこで初めて演劇を観て、その演劇が面白くて、そのままで入って、って感じです。
大石:それまでは演劇に関わってなかったんですね。何部とかでした?
細井:サッカーとかですね。
大石:大宮さんいかがですか?
大宮:僕は…大学入学と同時に上京してきたんですけど、住んでたのが京王線沿いで、その住んでいる家の近くに『ブルワーズ』ってダーツバーがあって…もう今ちょっとなくなっちゃったんですけど、はい。
そこの店長さんが【演劇一座〜鯱〜】っていう劇団をやってて。常連で通い詰めるうちに公演に誘われて、参加したのが初めて演劇に触れたきっかけですね。もう、その人も引退しちゃったんですけど…。
大石:演劇一座…
大宮:演劇一座〜鯱〜の影響を受けて。で、なんやかんやあってコンプソンズに入って、今ここに至ってます。
大石:なんやかんや…あっでも、大宮さんは実験劇場の人だ。
大宮:あっはい、文句ありますか?
“鋼の錬金術師” “北野武” “田山花袋” “芸劇eyes”
大石:すいません。それでは皆さんに、影響を受けたものとか好きなもの、何か自分のルーツの中にあるバイブルみたいなものをお伺いしたいんですが、星野さんどうですか?
星野:バイブル…そうですね、鋼の錬金術師です。
一同:(笑)
星野:めっちゃ恥ずかしいんですけど…。また実写化するらしいですね。
大石:2があるらしいですね…。金子さん金田さんはどうですか?
金子:僕は…………北野武映画です。
大石:そろそろ何聞いても本当か嘘かわからないですね。
星野:そうなの?
金子:初期の北野武映画ですね。……これはホントですよ。
金田:これは本当です。中学校の頃からずっと真似してたんですよ。
金子:体育のときに金田君と一緒に…その、北野武の「ソナチネ」っていう映画で、エレベーターの中で銃撃戦するシーンがあるんですけど、それをずっとやってました。
大宮:ソナチネごっこをやってたの。
金子:ソナチネごっこって言うなよ。あの、高校生のときに修学旅行に行くってなったんですけど…こう何て言うんですかね。みんなで好きなもの同士で組むみたいな感じだったんですけど、「絶対に俺は自分からはいかない!」って思ったら、何かめっちゃ余り物のグループになって…そいつらで「ソナチネ」のロケ地巡りをしようとしたんですけど、途中ですごい喧嘩しちゃって…断念しました。
金田:自分はそもそも演劇に関わり始めたのが金子くんからだったんで…それまではさっき言ったようにバンドとか…邦楽、洋楽、親からの影響でいろいろと聞いてて。結果的にバンドやりたいなってなって、ぬるぬるバンドやってたのを金子くんが気にかけてくれて、そこから繋がった感じですね。
大石:なるほど。宝保さんお伺いしてもいいですか?
宝保:わたしは演劇なんですけど、芸劇eyesの、2011年に『20年安泰。』ていうショーケース公演があって、その参加団体が、ジエン社、バナナ学園純情乙女組、範宙遊泳、マームとジプシー、ロロ。それまで演劇ってあんまり幅広く見てなかったので、これ観て、面白い劇団ってこんなにいっぱいあるんだ、って思ったのが結構始まりですね。
大石:2011年、すごいメンツですね。鈴木さんいかがですか?
鈴木:そうですね、影響…影響…田山花袋とかに…
一同:(笑)
鈴木:なるんですかね…。
大石:「布団」だ。
鈴木:そうですね、僕なんか、中学…いや小学校からなんですけど、見た目が一切変わってないというか。
大石:すごいですね。
鈴木:ヒゲとかはのちのち着いたものですけど、体型とか太ってて、顔面も…ちょっとバケモノじみたフェイスっていうのでもうずっと過ごしてきてまして。
中学とか高校のときに、田山花袋とか谷崎潤一郎とかを読んでて…なんか…醜男って、結局こういう道をたどる悲しい生き物なんだな。っていう。吹っ切れたというか。「ああいいか」みたいな。逆に何か前向きになれたというか。こんだけちょっと変な性癖というか、気持ち悪い人間でも小説とか書ければいい感じになるんだなみたいな。
なんで、本とか映画とか音楽とか、結構そういうカルチャーにのめりこめば何とかなるんじゃないかみたいなきっかけになったのが、さっきの人達ですね。
大石:ありがとうございます。細井さんは?
細井:僕は嵐ですね。
一同:(笑)
細井:ぜんぜん笑うとこじゃないですよ。根本はやっぱり嵐ですね。中学時代は一番観てました。
大宮:僕はゆうちゃみです。
大石:ゆうちゃみ。
大宮:ゆうちゃみ、ご存じないですか。古川優奈さんっていうインフルエンサーで、eggの専属モデルをやってる方なんですけど、
大石:(調べて)SNSで「ハタチになったよ!」って言ってますね。
大宮:ああ、そうですね。2001年生まれですね。ゆうちゃみ。ゆうちゃみとウィトゲンシュタイン…『論理哲学論考』ですかね…。
大石:なるほど。
大宮:ゆうちゃみと、ウィトゲンシュタインって、見出しに書いてください。
大石:はい。ちょっと考えますね。
「私以外の劇団員が全員「書きたいです」って」
大石:そしたら、今回は主宰の金子さんじゃなくて、4名の俳優さんが作演出をやるじゃないですか。そうなった流れについてお伺いしたいです。
大宮:えっと、今回は僕の作品が『東京』ってタイトルなんですけど、それがある意味ドキュメンタリーみたいな作品になってて。それこそなぜ金子鈴幸ではなく、僕ら4人が脚本演出をすることになったのかっていう経緯をやった作品なので、わりと、それを観ていただけば「なるほどこんな風になったのか」って思えるかもしれません。
大石:観てからのお楽しみにした方がいいですかね。
金子:あ、でも個人企画をやったりとか、劇団の流れ的には、「みんなで何かやろう」みたいな、「みんな個人で考えよう」みたいな流れはなんとなくあったりしつつ。
あとは僕個人のことでいうと、単純に半年に1回本公演をやるのがキツくなったって言う。一旦なんかこう…いろいろ溜めたいなみたいな、充電じゃないですけど、難しいですね。
劇団のあり方みたいなのもいろいろ考えて。ただただ劇場を押さえて打つのを繰り返すだけでどうなるんだ、みたいな話があったんですよね。そういう話し合いがあって…僕がわりと一方的につらいつらいって言ってただけなんですけど言ってしまえば。
大石:でも気持ちはわかります。
金子:そこが発端にはなってるんですけど、そこから何かみんなで考えて、じゃあこういうのを一旦やってみて、これを劇団員だけでやるっていうのを、やってみて、これがどう転じるかはまだわからないけど、そこから新しい何かが…一個の…一歩目みたいな感じになるんじゃないだろうか、っていう、前向きな感じになりましたね。星野さんどうですか?
星野:なんか…もともと「脚本を書きたい人」って聞いたら、私以外の劇団員が全員「書きたいです」って言ってて。
大石:すごい!
星野:ね。みんなすごいですよね。ってなって、私は書けないので制作頑張りますね〜って言って、今4人分の制作をやってるっていう感じなんですけど…そんな感じですね。
私もそんなにいっぱいいると思わなくて、金子くんが脚本やらないんだったら、他の劇団の脚本家さん呼んで書いてもらおうかなってのも考えたんですけど、
みんな書きたいっていうから、えーぜひ書いてください、って(笑)
大石:みなさん書きたくて書いてるんですね。すごい。
(間があって………)
……あれ、これは本当ですか?
細井:そのときは書きたいと思ったと思います!
大石:鈴木さん、脚本はスムーズに書けました?
鈴木:あっ、まったく…
大石:あっ、書きたくて書いてる人ですか!?
鈴木:書きたかったですね…。
金子:彼は一番書きたくて書いてる人です、ものすごい量書いてる。
鈴木:いや、何かもうわかんなくて。そうですね…なんか書きたいことがあるけど、やっぱり短編集なので二十分とか三十分におさめるっていうことをちゃんと計算しながら自分のテーマをはめ込む、っていうのはこんなに大変なものなのかと…だから今まで書いてた金子鈴幸とか、二郎ちゃんとかは本当にすごいことをやってるんだなって…傍から見たらちょっとできるんじゃないかなって思ってた自分がちょっと恥ずかしかったです。
大石:わあ…そこから、今回の話、どんな話ですか?っていうのに行ってみたいんですけど、鈴木さんは「走光」っていうタイトルの作品ですよね。どんなお話ですか?
鈴木:そうですね、ラブロマンスというか。ざっくり言うとそんな感じになりました。
大石:書きたいことを二、三十分にまとめるのが難しいということだったんですけど、その書きたい衝動というか、描きたかったものみたいなものは、どんなものだったんでしょう?
鈴木:うーんその今、映画とか、『花束みたいな恋をした』とか、あの…【エモ】みたいなのが流行…というか、あの頃を思い出してなんか…いい思い出だったなみたいな。恋人とか恋愛の話っていうか。
そういうのがカケラもない人間って、この時代…それって結構つらいんだな。っていう。
【「なんかいろいろ思い出して」っていうのがない。】っていうのを必死で何か作りたいみたいな感じの方向に、着地しそうですね。「本能で動こう」みたいな感じの形になってます。
金子:僕から見ると、鈴木のは…その「モテない男モノ」みたいな、「モテない男サブカルチャー」みたいなものがちょっと淘汰されていっているような現状で、どのようにそういったものが延命できるか。っていうような作品に見えますね。小田急の事件とか、女性の逆恨みみたいなのが結構犯罪だったり、コンプレックスが社会的な悪に直結する時代なので、安易に「童貞サイコー!」みたいなこと言えない。その中で、どういう風にルーザー男カルチャーを延命するか、って作品に見えます。
大石:ありがとうございます、そっか金子さんが脚本を見ているんですね。「ホットライン」、宝保さんの作品についてお伺いしたいんですけど、どんなお話ですか?
宝保:ざっくりあらすじを言うと、夜道で人が倒れていて、でバッタリ知り合いに会っちゃって、これどうする?みたいな話をやります。
大石:お〜!
宝保:自分が企画した「ストレスレベルゼロ」でもやったような、ちょっとモヤっと嫌な感じというか、人間関係の閉塞感みたいなところが好きなので。結構それを引き継いで描いたような感じですね。
大石:金子さんどうですか?
金子:あっこれ僕話して大丈夫ですかね。
大宮:そう言う流れになっちゃうよね。
金子:あ僕、鈴木君と宝保さんのは割と相談に乗ってたので…宝保さんのは、その居心地の悪い人間関係とか、結構…細かすぎて伝わらない感情みたいなのを、どう伝えるかみたいなことを、宝保さん自身の記憶だったりとか。無意識の奥から何か掬い上げてるような感覚があります。
大石:宝保さんは自主企画をやるのもそうですし、今回の脚本も、何か…そういう欲求が自分の中にあったりしたんですか?
宝保:あーでもそうですね。コンプソンズだと本公演とかはどんどんお話の規模自体も大きくなったりして、その伸縮性が面白い部分でもあると思ってはいるんですけど、もっとものすごくミクロにしたような、カチッとした関係みたいなところも自分が好きなので。
自主企画は、それを金子くんの脚本で観たいなっていうのがあったのでやりました。自分の作品をやるにあたっても、そのぐらいギュギュッと狭めて、ミクロにしてやるっていうのをやってみたかったですね。
「ストレスレベルゼロ」 フライヤー
大石:ありがとうございます。細井さんの「confession」はどうでしょう?
細井:何も考えずフラットな目線で見ると一番楽しめると思うので、あまり作品について知らないで見て欲しいですね。できるだけフラットな状態で…。
大石:おお!それはそうしましょう。大宮さんの「東京」は、ドキュメンタリーっていうのは…
大宮:あ、それは本当です。本人役として劇団員は出て、みたいな。
大石:金子さんは不在のまま…リアル不在ってことですか。
大宮:そうですね。やっぱり不在って演劇の、1つの大きなテーマではあると思うんで。「ゴドーを待ちながら」ももちろんそうですけど…僕、あれだったんですよ。卒論がベケットとか、『「不在」をテーマにした演劇におけるドラマツルギー』っていうのを、これは本当に。卒論で書いたので。
大石:すごい。ちゃんとしてる…!それは、今回の短編集っていう企画的に書いた感じですか?金子さんが書かないのであればそういう話が欲しいかな、というような。
大宮:話し合った結果そうなったわけではないんですけど、自分の中で「あったほうがいいかな」というところに至って書いた感じですね。
“それぞれが自立した個人になって、自分で考えていけるような集団作り”
大石:そうですよね。コンプソンズさんとして、この短編集という形式は、今ちょっとまだ終わってないんで早い話ではあるんですけど、これがうまくいったら、また次もやろう、という感じなんでしょうか?
金子:僕はそれやった方がいいと思いますね。劇団っていうものがなんなのかっていうことを、最近めちゃくちゃ考えてるんですけど…ハラスメントがどうとか、権利意識が、とか…ちょっと前までチケットノルマは払って出るものだったのが結構普通だったのに、最近はどんどん権利意識の方ばかりが育ってきて、
劇団というものが…たぶん今までの形では、もうワンマンではなかなか通用しないんじゃないかな。っていう気がしてきているというか。なるべく権力は分けないといけないのかなと思ってます。
映画だったらプロデューサーとか、脚本家とか監督とか、プロデューサーでもラインPとかがいろいろ分かれてるわけだから。どんどん分散して、責任の所在をそれぞれに分けて、それぞれが自立した個人になって、自分で考えていけるような集団作り、みたい事ができればいいな、とは思ってるんですけど、思うだけでそんなことがどうやったら可能なことかはまだわからなくて考えているんですけど、
まず作演とかは、とりあえずみんなやってみれば、「意外と自分はこういうことができるんじゃないか」とか考えるきっかけになるのかなとか思ったり、
あとは単純にコンプソンズっていうコンテンツがあるとして、金子鈴幸の作品を上演するだけじゃなくて、いろんなことをやってる場所になれば、一年中のコンプソンズって名前がとりあえずはタイムライン上に流れる感じになると思うので、うまくいけばやり続けた方がいいような気はしますね。
大石:星野さんはいかがですか?
星野:そうですね、皆さんが今後もやりたいっていうのであれば、強制することでもないと思うので。やりたいのであれば、楽しくやれればいいのかなって思います。
でも今回本当に一人で制作をやってて、本当にもう二度とやりたくないって思ってるので、次オムニバスをやるのであれば、私は1作品か2作品出るだけで制作をやるか、もしくは制作を2、3人連れてきた上でやらないと、今死にそうです(笑)
大石:それはそうですよね…!
星野:書かない代わりに全部出るっていうことにしたんですよ、私が。
そしたら4倍大変でしたね。普通に。ナメてましたね、1本20分なら大丈夫だろうと思ったら、10分でも2時間でも変わらなかったですね。
大石:そうですよね。私もコロナ禍で短編集何本かやったんですけど、私も4倍大変でした(笑)でもそのときに、私が書けなかったら、既成の短編を劇団員が演出する形でやる?って話は出ました。
劇団というか、公演なのかな?の形はすごく過渡期にあるよな、と思います。
でもコンプソンズさんは、わたしはSNSとか演劇とか拝見して、劇団員さんがそれぞれとてもタレント性を持っているなって思って見ていたので、今回はとても発展的な試みになるんじゃないかと、個人的には思っています!
最後に、みなさんから今回の公演の宣伝をしていただければと思うのですが、いかがでしょう?
鈴木:そうですね、僕はたぶんこの公演が終わったら、コンプソンズで多分役者としてはもう出なくなって、裏方の方に回ると思うんですけど…なのでシンプルに、宝保さん、大宮くん、細井くんが作・演出とか、役者でも、なんでもいいんですけど、いい方向にいろんなところに出たり書いたり、という方向に、この公演でステップアップしてもらえたら嬉しいなと思っているので…
役者としても、金子以外の演出を受けて、違った魅力を各々引き出せていると思いますし、
役者としても作演出としても、いろんな魅力をいろんな人に見てもらえれば嬉しいなと思いますね。見てもらえればなと思う感じですね。
宝保:今の鈴木くんのに近いんですけど、4作品集めて、みんなで書いて…とやってみたものの、驚くほどバラバラになったというか(笑)本当に同じ劇団の人なのかなっていうのを今のところ感じているので、その辺りをお楽しみいただけるんじゃないかなと思います。
大宮:せっかくなので、普通のことを言いますけど…僕は金子の脚本が好きでコンプソンズ入ってて、今ももちろん好きなんですけど。
今、脚本上がってきた段階なんですが(3/22)、ある面ではもちろん金子が書く本公演の方が面白い部分もあるんですけど、別のある面では、ほんとにその公演よりも強い魅力が発せられてる公演になったなと思っていて、、ちゃんとコンプソンズの本公演として成立しているし、そうだなって思うので、ぜひ目撃をしていただきたいなと思います。
大石:ありがとうございます、最後に主宰のお二人から一言ずつ伺ってもよいでしょうか?
星野:そうですね。普段私が友達としてこの4人と接してて、「こういう映画が好きなんだ」とか「こういう漫画が好きなんだ」っていう話をしてて、
その好きなものを題材にしたというか、そういう「この人はこれが好きなんだよな」っていうのが確かにわかるような作品の良さが出ているなと思ってて。金子くんの作品も面白いですけど、新しいコンプソンズの一面として楽しめるのかな、っていうのと、
私は4作品全部出ているので、稽古場にも毎回行ってるんですが、演出も全員違うし、全部違うキャラクターを演じているので…それも4作品バラバラで楽しいかなって。
大石:大変ですよね、稽古場の様子見たいです。四者四様だろうから。
大宮:裏テーマは「星野花菜里祭」なんでそれは楽しんでいただけたら(笑)
大石:まじで大変ですね。金子さん最後にお願いします。
金子:そうですね、僕はわりと遠くから、一番楽な位置で見てるだけかなと思ったんですけど、結構がっつり相談乗って直した本だったり、確認した上で、アドバイスしても完全に無視されたのだったり色々あって(笑)それぞれに違いますけど、脚本のクオリティは保証できるというか。ちゃんと自分をそれなりに責任もって品質保証みたいな感じでは関わってるので、普段と作演出が違うからって思わずに、観に来ていただければなと思っております。
多分当日は検温とかしてると思います。
星野:だろうね。
大宮:金子くんファンも検温されに来て欲しいです。
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