佐藤佐吉演劇祭2022の関連企画として開催される『見本市』
活動最初期にあたる9団体を選出し、ショーケース型の公演を行います
【公演詳細】
佐藤佐吉演劇祭2022 関連企画 ショーケース公演「見本市」
2022年4月7日(木)ー10日(日)@北とぴあ カナリアホール
佐藤佐吉演劇祭2022 関連企画 ショーケース公演「見本市」
2022年4月7日(木)ー10日(日)@北とぴあ カナリアホール
みなさん、はじめまして。インタビュアーの平井です
見本市の"カタログ"をつくろうと始まった、このインタビュー企画
未知の存在ーーUMA(ウルトラ・ミラクル・あたらしい)でもある、なんともキュートで愛くるしい彼彼女らの"これまで”と"これから"を聞き出してきました
ここでしか聞けないような話も目白押しなんです。ぜひ最後まで見ていってください!
「見本市カタログをつくろう」第4回目のゲストは食む派主宰のはぎわら水雨子さんです
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【ゲストプロフィール】
はぎわら水雨子(食む派 https://hamuha.themedia.jp/)
主宰・脚本・演出 はぎわら水雨子(はぎわら・みうこ)
1993 年生まれ。武蔵野美術大学 基礎デザイン学科在学中に舞台の活動を始める。
近年は主に俳優として活動する傍ら脚本を執筆したり、大学で学んだデザインを生かしながら舞台専門の宣伝美術家としても活動している。
Twitter=@bintorochan
note=note.com/hwy
〜おうち時間にオススメの一品〜
・「はじめまして現代川柳」
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いろいろやってきました
はぎ:はぎわら水雨子と申します。主宰する食む派は今のところ、私1人の個人ユニットなので、今は制作とかも私が兼ねているんですけど、脚本・演出・宣伝美術というセクションを主に担当しています。
普段はフリーで俳優や、"舞台専門の宣伝美術家"としても活動しています。
もともとはデザイナーを目指して上京してきました。武蔵野美術大学で4年間デザインを学んでおりまして、今はデザインと舞台を合わせた”宣伝美術”という仕事をしています。
演劇の活動を始めたのは、大学1年生の頃に俳優として初めて関わったところから。そこからなので、もう8年9年ぐらい経つんですけど、今に至るまでいろんなセクションを学内学外問わず、いろいろやってきました。
もともとはグラフィックデザイナーになりたかったんです。ポスターやロゴ、広告のデザインとかですね。
食む派のロゴデザインをしたのも私で、今回の見本市で参加する短編公演の宣伝美術も私が製作しています。
はぎ:いつも手法としては"デジタル"を基本的に使っています。Adobe Illustratorを使ってデザインするんですけど、自分で絵を描いたり何かイラストを描くということを、普段はあまりしません。
昔から絵を描くのは得意で、漫画家を目指していた時期もありました。ただ自分の絵だと1番欲しい絵にならないというか、理想のものができる気がしなくて。
今回の宣伝美術では、やりたいこと的に「どうしてもこういう絵が欲しい」というのがあったので、時間の関係もあり、自分で描くしかなかったので自分で描きました。
初めての手法として"色鉛筆"を使っているんですけど、今まで色鉛筆でしっかり絵を描くということがなくて、ここに来て急に挑戦するっていう。
幼稚園の時よりも色鉛筆を使うという体験をしました。
モチーフとしての”食べ物”
はぎ:私はまず1番に、食べることが好きです。食べることと絵と、歌うことと、モノマネと声マネ。私は"声帯模写"と呼んでいるんですけど、声帯模写が趣味というかすっごい好き。
声帯模写というのは、音質や、その喉の形までマネるというか、そういうこと(後述)。それも含めてマネるということを、私はライフワークでちっちゃい時からずっとやっていました。
あとはゲームですね。ゲームの実況動画が好きです。
それと映画や小説、漫画。あと短歌と川柳。挙げたらキリがないです笑
食べることについては、普通に食べるのが好きなんですけど、空いている1日があるとしたら、その食事を中心に時間を考えるんですよね。
「今はまず何を食べるか」と考えて、食べたらその後に何かやることがあったとして、「何時にまたご飯を食べたいから、それまでこれをやる」というので、また夜ごはんのことを考えてみたいな。
毎日”食”が中心になって、スケジュールが決まります。
モチーフとしての”食べ物”が、ちっちゃい頃からすごい好きでした。
特に小学生の時には、食べ物がモチーフの雑貨を集めたりするのがすごく好きでした。
"グラフィックデザイナーになろう"と思ったのも、そういう食べ物モチーフの雑貨とかを見て、"こういうブランドを自分で創りたい"と小学生ぐらいの頃に思ったところからです。
「こういうのを創るにはどうしたらいいんだろう」と考えたりしていました。
そこからデザイナーという職業があることを知って、今に至ります。
ずっと何かを創る仕事を志してきた
はぎ:あと、めっちゃくちゃ外で遊んでましたね。小学生らしく休み時間になったら、外でドッジボールをしていました。
それもやりつつ、教室の中で漫画描いたり――
友達と一緒に"コントユニット"を組んでいたことがあって。
小学4年生の時に私が"やろう"と言って、私が台本を書いていました。
3人トリオでした。
お昼休みになったら"こういうのをやります"と、"お笑いライブみたいなチラシ"を見せてまわって、先生にも観にきてもらって披露する、ということをしていました。
昔と今とで、本当にやっていることが変わらないんです。
大人になって、財力であったり、現実的に行動を起こせるようになった時に、改めて「小学生の時の経験や考えたことを、今やっているな」と思いました。
ちっちゃい頃に夢を訊かれた時には、"漫画家"と答えていましたね。
幼稚園の頃から絵を描くことがずっと好きで、高校2年生ぐらいまではずっと漫画家になりたいと思っていました。
今まで夢があっちこっちへと行っていたんですけど、やっぱり全部表現に繋がることでした。
歌手になりたいと思っていたこともあったし、小説家になりたくて小説を書いていたこともあった。全部"何かを創る仕事"ではありました。
昔から"気移りのしやすい、飽きっぽい子供"だったんですけど、最近すごく考えるのは、それでも「演劇を8年ぐらいずっとまだ続けて好きでいられるのはなんでだろう」ということ。
子供の頃から好きで目指していた夢の総合というかーー
舞台って”総合芸術”と言われますけど、舞台では全部の要素が入っているので、「それでずっとやっていられるのかな」と思っています笑
大人数で創る芸術
はぎ:私は"大人数がすごく苦手"です。
飲み会とかも好きじゃなくて、あんまり大人数でワイワイするのが好きじゃないというか、気にしいなので、人が増えれば増えるほど気にすることが増えちゃって結構大変なんです。
「今この人はこう考えているのかな?」とか「この人、さっきから笑っていないけど、大丈夫かな?」みたいなのを気にしてしまいます。
場の空気にすっごい敏感なので、別に思わなくていいことでも気になっちゃう。
そんな中で、大人数で創る芸術というのは、やっぱり結構ネックになるというか、「やるときにちゃんと用意しないと大変」です。
初めて脚本演出した舞台が"ミュージカル"で、15人ぐらい出てたんです。それはまだ大学2年生の若さでなんとかできたというか。
今では「もっとあれもしないといけないし、これもしないといけないし」みたいな、舞台を長く続ける中で、「いかにコストがかかるか」とか「こういうとこ大変だよな」というのが見えるようになったきて、腰が重くなりました。
大学2年生の頃みたいに、「とりあえずやりたい」みたいな感じでできていたら、まだ良かったんですけど。
自分が俳優として出る時でも、大人数の舞台だとやっぱりすごい気疲れをするというか、「がんばらなきゃ」みたいな感じで結構心労はありますね。
人が少なければ少ないほど、ホッとします。具体的に「この人数でこう書きたいから、絶対こうしたい」みたいのがあったら、どれだけ人数が増えようと、たぶん大丈夫なんですけど、私はここ数年ぐらい基本的に男女2人の芝居しか書いていません。1番多くて"5人"。
創作の現場では"出ていただく方の気持ち"を考えちゃって、「退屈しないかな」とか「私が気づかないうちに無理を強いていないかな」とか考えます。ちゃんと気にしようというか、私のことだから、どうしても気にしようとしなくても気になっちゃうんですけど。
今回は本当に小規模な座組になるので、わりとしっかり腰を据えて、「あまり"年齢"や"出自"も気にせずに話せそうだな」と思っています。
全員初対面なので、最初の頃はちょっと打ち解けるというか、風通しをよくするまでの時間がたぶんかかるので、それをちょっとが頑張らなきゃと思っています。
この人に出てほしい
はぎ:今回も男女二人芝居になるんですけど、私が今まで舞台を観た中で「この人に出てほしい」と思った方にお声がけして、出ていただくことになりました。
なので余計に緊張しています。
全然まだキャリアがない、"旗揚げする企画"に出てくださるので、本当にそれこそめちゃくちゃ面白くないといけない。"いいものを作ろう"という気概ではもちろんあるんですけどね。
今回出ていただく方々は、とにかくそのまま私が書く文体やセリフの感じに、"すごくピッタリだろうな"と思うんです。
私が好きな俳優さんは、”ちょっとボーっとした感じ”で喋れる人というか。
熱を持たずに喋ってくれるというか、そこにただ立っているだけで、なんか面白いみたいな人。"無表情でボーっと喋れる"という人が、私はすごい好きです。
もちろん表情が豊かであるっていうこともステキなんですけど、私の作品の場合は、"能面のような顔"ができて、"棒読みが上手い人"がいいなと思っています。
自覚的にそういうことができる人というか、その無自覚さを自覚している人がすごく好きです。
今回出ていただく方々には「きっとそういうことをやってくださるだろうな」と思っています。
頭の中に何気なく浮かんだ1つの言葉
はぎ:今回の作品では、"頭の中に何気なく浮かんだ1つの言葉"から全てが始まります。
書き進めていくうちに、"自分が今まで作ってきた作品の要素"とか、"今までの生活"が、なんとなく細かくちりばめられてる気がしています。
旗揚げではありますが、これまでの"集大成"のような作品になりそうな気がしています。
食む派らしい”言葉”とか”動き”に、初めて触れるお客さんに楽しんでもらえたらと思っています。
ジャンルとしては、ただの会話劇ではなく、"ロードムービー"みたいになるような気もしていますね。
あ、でもゆるりとしていて、スリリングさとか爽快感はそんなにないと思うんですけど。
まだ続けられそうだから、続けてみよう
はぎ:私は他の演劇とか、小説や映画、漫画とか短歌といった創作物から"エネルギーをもらうこと"が多いです。
自分の作品に詰まったりとか、「ちょっとあんまりつくりたくないな」という時でも、何かを観たりします。
面白いものや出来事に出会うたびに、「私もやりたいし作りたい」って思い直します。そういうところから"エネルギー"を得ます。
「ちょっと、やめたいな」みたいな気持ちになることはあるんですけど、そのたびに「続けられるうちには続けよう」「続けたら何かある」と思うようにしています。
そう思うと、「なんかうまくいかないけど、まだ続けられそうだから、続けてみよう」と勝手にいつも元気が出るので、それが "自分で自分のエンジンをふかすための言葉"になっています。
私はもうすぐ三十手前になるんですけど、コロナ禍で同世代の団体が休止したり、同じくらいの年齢になって生活を見直して一旦「表現活動をやめます」と宣言する方が増えてきたと感じます。
私ぐらいの世代って一旦「これからの人生どうしよう」と考えるぐらいの年齢だと思うんです。
私もそんなことを考えたりもするんですけど、でもやっぱり"なんか続けられるうちは、もうちょっと続けていこう"と思ったりします。
「まだ足りない」っていうか「まだやめるっていうほど、私の場合はまだやってないのかも」と思って「完全にやりきったって思うまでは、とりあえずうまくいかなくても続けよう」と思うようにしています。
衝撃を受けたパフォーマンス
――最近、衝撃を受けたパフォーマンスだったり舞台はありましたか?
はぎ:2つあるんですけど、まずは第64回 岸田國士戯曲賞も獲ったQの市原佐都子さんの「バッコスの信女―ホルスタインの雌」です。
(私は出演もしていて)"これに出られた"ということだけでも幸せなんですけど、同時ににすごく嫉妬もするというか――
演劇に関わって10年弱ぐらいなんですけど、「こんなに強固で孤高の戯曲って見たことない」「今後これを超えるものに出会えるかな」と思うくらい、素晴らしい作品です。
豊岡と横浜、愛知で上演されました。私はコロスとしてずっと関わっていましたが、本当に素晴らしい戯曲だと思います。
(Q「バッコスの信女―ホルスタインの雌」出演時)
はぎ:もう1つは、2019年にせんがわ劇場演劇コンクールを獲った公社流体力学さんの「夜色の瞳をした少女、或いは、夢屋敷の殺人」という作品です。
ずっと名前も気になっていたので、グランプリも獲ったし観にいこうと思いました。
一人芝居とも違うんですけど、スタンダップコメディにちょっと近いようなお芝居。
セットも何も組まれていなくて、「素舞台なんだな」と思って開演まで待っていたら男の人が1人出てきて語りが始まって――
90分ぐらいあって、ずっと1人で語っていくスタイルなんですけど、これが演劇コンクールでグランプリを獲ったと思うと嬉しくなりました。
語り口としてホラーなんですけど、いわゆる稲川淳二さんのようなスタイルをキープして語るみたいな。
その上で笑えて、でも感動もするし、観終わった時に不思議なカタルシスをすごい感じました。
10年弱ぐらい演劇に関わってきて、まだ「変だぞ」「見たことない」「ナニコレ」と思えるのがすごいうれしかった。
演劇性をとても感じられた作品でしたね。
めっちゃくちゃ面白かったです。他の作品も観てみたいですね。
オリジナルミュージカルを上演するサークル
はぎ:高校生の頃に行事で、市民館で観たことがあったくらいで、大学に入るまで舞台を全然観たことがありませんでした。
映画が好きでたくさん観ていて、その中で"ミュージカル映画"もよく観ていました。
歌が得意だったのもあって、「大学に入ったらミュージカルをやりたい」と漠然と思っていました。
そんな中で大学に入学して”オリジナルミュージカルを上演するサークル"の立ち上げチラシをたまたま見つけて、「これはやるしかない」と思って、俳優として参加しました。
その時に「舞台って面白い」と思い、今の今まで続けています。
でもなんか絶対"まろやか"がいいしな
はぎ:一人っ子だったのがすごく大きいんですけど、独り言もちっちゃい頃からすごく多かった。
両親も共働きだったので、1人の時間がすごく多くて、ちっちゃい頃からずっとモノマネや声マネをやっていました。
気になる音とか声を聞いたら、すぐマネしてみたり。
今の私の年齢になってもライフワークだし、ずっとそういうことをやっています。
その時の"クセ"だったりがたぶん、そのまま演技や今の表現に繋がっている気がします。
漫画家や小説家を目指していたのもあって、物語を空想したり書いたりっていうことを、小さい頃からずっとやってきました。
それが初めて”戯曲”ってなった時にも――
この戯曲というフォーマットで書くのは初めてだったんですけど、”物語を書く”っていうこと自体は今までずっとやってきたことなので、あんまり抵抗なく書き始めました。
でも”ト書き”の書き方には最初戸惑いました笑
未だにどう描くのがベストなのか全く分かりません。
他人の戯曲を見ると、すごくスマートというか、ノイズにならないように書いてあると感じます。
私はト書きも小説みたいになっちゃう時があって、クサい感じで書いちゃっている気がします。「ゆっくりドアを閉める。まろやかな感じで」みたいに、余計なことを付け加えちゃう感じがあります笑
「でもなんか絶対"まろやか"がいいしな」と思いながら、どこまで書いていいんだろうなと悩んでいます。
まだ完本していないのですが、今回の戯曲は特に考えながら書いているのもあって、メモみたいなのを書いちゃったりしています。
「これどうする?」みたいな笑 「なんかこうでもいいけど、どうしようか」「考え中です」とか。
「俳優に渡す時に困らせちゃうな」と思いながら、でも「迷っているんだなとは分かるように」と思いながら進めています。
昔なにかで読んだ話なんですけどーー
確か栗山民也さんが井上ひさしさんの戯曲について書いた文章で、「今まで書かれていなかったのに”行灯がいつの間にかある”」というのを、大学の頃に読んだことがあって。
それを読んだ時に「井上ひさしがやっているんだから、今まで登場していなかったものも無理やりいきなり登場させてもいいんだ」「いきなり行灯が出てきちゃってもいいんだ」「1回現実的なことを考えないで、いきなり壁が動くとか書いてもいいのかも」と思ったりしました。
最近ようやっと「私は井上ひさしじゃないから、そういうことをしちゃいけないんだ」って思えましたけど笑
今では現実的な上演を考えながら書くようにしています。
デッサンするのと一緒だな
はぎ:私は結構、道行く人の何気ない会話とか、SNSでたまたま流れてきた話題や、たまたま道に落ちていたもの、そういうものを見て考えることがすごく多い。
ちっちゃい頃から密かに、個人的に面白いと思っていたことや、興味があるところから構想を練ることがすごく多いです。
いつも一旦、とりあえず思いついたら書いてみることにしています。
昔は他人から「プロット書きなよ」と言われたこともあって、まずプロットを書かなきゃいけないんだなと思って、やっていたこともありました。
最近はプロットを書くのが向いてないというか、「私には合わないのかもな」と思い始めていて。
最近では、まず書いてみて、するとどこかでつまずくので、そしたら考えて、また解決したらガーッと書いて、というのを繰り返して、というのが合っているようです。
最初から100点を目指さずに、1回60点ぐらいでも、ラフな感じで最後まで書いて、できたらまた最初に戻ります。
最後まで書いてみたら結構、考えも纏まっていたりするので、また最初から全体を見て直して、そこから細かく詰めて良くして、っていう感じにしています。
なので「デッサンするのと一緒だな」と感じます。"大きく影をつけてから、細かいところを書き込んでいく"みたいな。
(受験生時代のデッサン)
はぎ:それでも途中で書けなくなったら、ちょっと本を読んだりとか、映画を見たり散歩したりしています。するとどこかのタイミングで、「あ」ってなったりします。
書く時にはファミレスに行くようにしています。だいたいガストかココスです。たまにサイゼリヤにも行くんですけど、サイゼリヤはご飯を食べるか本を読むくらい。基本的に、脚本を広げるんだったら絶対ガストかココスなんです。
今回の作品タイトルは「パヘ」
はぎ:タイトルは「パヘ」になります。
パヘは食べ物の”パフェ(Parfait)”ってことなんですけど、頭の中で「パフェ」を「パヘ」と何気なく言ってみてから、全てが始まりました。
「すると、こうなるのかな」というふうに、物語が進展していきました。
その”パヘ”という素っ頓狂な響きが、最後には大切で忘れられないものに変貌するように祈りながら、タイトルをつけました。
おうち時間にオススメの一品は「はじめまして現代川柳」
はぎ:「はじめまして現代川柳」という本がオススメです。
これは現代川柳の作家総勢35名の句が詰まった、「現代川柳って何なんだろう」「どんな作品があるんだろう」という時に、パラっと見られる1冊です。
それぞれ作品の解説付きで、句がいっぱい並んでいます。
私はもともと短歌が好きで、自分で読むのも見るのも好きなんですけど、「短歌に対して現代川柳ってどうなんだろう」と思って、本屋で何気なく手に取りました。
短歌は字数が”五七五七七”で、川柳は”五七五”なのが法則ではあるんですけど、現代川柳ってものすごく自由なんです。
もちろん”五七五”で纏まっている句もあれば、字余り字足らずが短歌に比べて多い印象で。
短歌よりも字数が限られているので、より凝縮され具合というか、たった一言で異世界に連れてこられる感じが強くて良いです。
短歌も短歌ですごい好きなんですけど、現代川柳の連れていかれる速度がすごくて好きです。
「うわ何だこれ」みたいなのがいっぱいあるので、すごい面白いです。
私もまだ読み終わってなくて、"定期的にぷらっとちょっと読んではやめる"みたいなことを繰り返しています。
結構分厚い本なんですけど、1年半前ぐらいに買ってまだまだ読み終えていません。とはいえ、時系列がないからクイックに読めるので、それがすごくいいなと思います。
(声マネは)自分が1番気持ちいい
はぎ:趣味の声マネについて、自分のTwitter(https://twitter.com/bintorochan?s=20&t=GoJqH39fztYR9yPxm9wSRw)でも声マネの動画をいくつかあげているので、もしよければ(ご覧になってみてください)。
そこでやっているのが、"80年代の映画のヒロインの喋り方"や、"三池崇史監督の映画で女優が喋っている時の声や、音質も含めてマネする"みたいな動画をあげています。
そういうのって"喋り方"もそうですが、"録音環境"や"響き"が結構大事な要素になっている。それをもって、”その年代っぽい”とか言われると思うんですけど、そういう部分も含めてマネしています。
戦後に「リンゴの唄」という歌があったと思うんですけど、そのマネを高校生の頃からずっとやっています。蓄音機から流れているみたいな感じの音質に合わせて。
昔からよくやるんですけど、自分が1番気持ちいいんですよね。
だから、別に相手から求められなくても、ずっとそれをやっています。
なんか本当に、生理現象のような、もう「やらずにいられない」というか。
小学生の時からーー
家族で食卓を囲んでいて、ご飯を食べながらTVを観るっていう家庭だったんですけど、その時にTVから、何か特定の音――
例えばCMの音声が流れると思うんですけど、それを私は「これマネできそう」と思ったら、ご飯を食べながらでもマネしていました。
母親もTVに対してリアクションしたり、即興で歌ったりするのが好きな人なので、その影響もあると思います笑
30分はちょうどいい時間
はぎ:やっぱり30分って「どんな団体なのか」というのを味わうには、ちょうどいい時間だと思うので、今回の見本市の企画を通して食む派が「どういう作品を創るのか」というのを、観ていただくのがすごく楽しみです。
これを観て、「今後も活動を追いかけたいな」とか、「今後も観てみたいな」と思ってくださる方が増えたらいいなと思っています。
面白いものを作るので、ぜひ観に来てください。
※次回は明日、蔭山あんなさんのインタビュー記事です。次回もまたお会いしましょう!
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